Archive for 2013年10月8日

他臓器への転移を完全抑制できるがん新薬

がんの転移を防ぐ物質が発見され、既にマウス実験ではガン転移をほぼ完全に抑える薬効が確認された。

がんは原発臓器から血液に乗って他の臓器に転移してしまう。乳がん,大腸がんが、肺や骨に転移してしまうのが、典型的なガン転移だ。

しかし、がん研究会がん化学療法センターが がんの転移を防ぐ化合物を開発した。

がん細胞が身を隠して別の臓器に移る仕組みを突き止め、発見した化合物の作用によって、ほぼ完全に抑え込む実験にマウスで成功したのだ。今後は新薬を人間の体内でも働くよう改良し、5年後を目処として、がん患者への臨床試験(治験)を開始する予定。

がん治療の画期的な新薬発見となる可能性が高く期待が高まっている。

新治療法をがんの子供へ治験開始

小児がんに対する新しい治療法の治験が始まる。

ペプチド療法は、免疫力を利用した新しいがん治療法で、手術、放射線、抗がん剤に続く、第4のがん治療法への期待が高まっている。

今回の治験は、小児がんへのペプチド療法の効果を検証するため、3種類のたんぱく質断片(ペプチド)を混ぜて薬剤として小児がん患者へ投与し、約1年かけて重い副作用がでないかどうかを確認する。副作用が少なく、治療効果が確認できれば、延命効果を確認する治験の第2段階に移る予定だ。

子供を対象にした免疫療法の臨床試験(治験)は、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で実施される。

副作用が少なく、効果が高いとされるペプチド療法は、成人への臨床試験(治験)も進んでいることから、小児がんに先行して広くがん治療へ利用できるようになることが期待されている。